前回は、2019年に半年間続けて、11㎏の減量に成功しました。
正しく実践すれば効果があるという声も多い一方で、健康に悪い、危険など、批判の声もまた多数見受けられます。
新しい健康法やダイエットが次々と出てくる中、なぜ今更月曜断食なのか?
今回は、半年間の月曜断食で私が感じたこと、気づいたことについて書いてみたいと思います。
もちろん、どんなダイエットや健康法にも、人それぞれ合う、合わないがありますので、必ずしも全ての人に当てはまらないということはご承知下さい。
あくまでも、一個人の体験談ではありますが、コロナ太りでお悩みのかたや、月曜断食が気にはなっているけど二の足を踏んでしまう、という方々の参考になれば幸いです。
月曜断食とは
月曜断食は、鍼灸師の関口賢さんという方が考案したダイエット法です。正確には、食生活と体質改善のための”養生”であり、その結果としてダイエット効果にも繋がるということだそうです。
詳しいやり方は、書籍や、検索すればネット上にも沢山情報がありますので、そちらをご覧いただければと思いますが、ここではさらっとおさらいだけしておきます。
一週間の食事は、不食日(断食)→良食日(4日)→美食日(2日)のサイクルを守ります。 月曜断食と名前がついていますが、このサイクルになっていれば、不食日は必ずしも月曜日である必要はありません。
不食日は一日水のみで過ごし、その他の日は主食抜き、食事量は拳2つ分まで。
この「拳2つ分」という表現がかなり分かりにくく、私を含め混乱する人が多いようですが、要は「腹八分目」ということだそうです。
私はお酒を飲まないので、コーヒー、紅茶は制限されるのに、アルコールOKというのがやや腑に落ちず、空腹にアルコールってどうなんだ?と思ってしまうのですが、お酒好きの方にはそこが高評価につながっているようです。
それはさて置き、私が半年間月曜断食を実践して個人的に感じた、良い点、悪い点を整理してみたいと思います。
良かったところ
・痩せた(半年で体重11㎏減)
・食事に気を使うようになった
・味覚が変わった
・空腹が心地よく感じられるようになった
・食費が減った
ひとつずつ説明します。
痩せた
月曜断食を大雑把に言い換えると、炭水化物を抜く糖質制限です。
その上、元々かなりの少食の人でない限り一回の食事量が、「そりゃ、痩せるわww」っていうくらいの量になります。
それまで、普通に定食でも残さずペロリと食べていた私からすると、普段の半分以下。
当然ながら、その分摂取カロリーもかなり低くなります。この食事を続ければ、痩せて当然だと思います。
しかし、理論上、結果が出ることは分かっていても、それを続けていくというのが難しいところ。
その点、月曜断食には、続けやすい要素がいくつかありました。
炭水化物を抜くと最初に減るのは体脂肪ではなく水分ですが、それでも結果が出るのが早く、目に見えて体重が減っていくので、モチベーションの維持には繋がります。
また、一回断食をしてしまうと、貧乏性の私にとって、その努力を無駄にしたくないという”勿体ない精神”が湧き起ってきたのも、途中で挫折せずに続けられた大きなポイントでした。
食事に気を使うようになった
月曜断食を始めてから、「如何に少ない量で満足のいく食事をするか」ということが、その日1日の最重要課題となりました。
初めのうちは、ルールを無視して揚げ物や、おにぎりなどの炭水化物のみという日もありましたが、段々と食事に対する意識が変わってきて、どうせ少ししか食べられないのなら、せめて身体にいいものを食べたいと思うようになってきました。
食事を記録するようになったのは途中からですが、その頃から栄養バランスにもできるだけ気を配るようになりました。
仕事柄、もともと食事が不規則で、手軽にジャンクフードだけで済ませることも多かったのですが、その頃からジャンクフードを食べることが減りました。
もちろん最初のうちは我慢が必要でしたが、そのうち食べたいという欲求自体が減っていることに気づきました。
それと同時に、買い物をする際、原材料をチェックするのが癖になりました。
そこで気になりだしたのが、大抵の食品に含まれている、うまみ調味料と呼ばれる、いわゆる食品添加物です。
その安全性については、様々な意見や議論があるようですが、単純に、うまみ調味料が使われている食品は美味しく感じる→食べ過ぎにつながる、というダイエット的な観点からも、私個人は極力避ける方針を取っています。
他にも、これほど多くの食品に使われているということは、販売する側にとって何かしらのメリットがあるのだろうと、個人的に思うところはありますが、ここでは深く言及しないでおきます。
味覚が変わった
揚げ物や、お菓子、ジャンクフードを食べることが減ってくると、不思議なことに、それまであまり好きではなかった野菜がとても美味しく感じられるようになってきました。
特に生野菜は、「野菜って、こんなに美味しかったっけ?」という驚きと共に、マヨネーズやドレッシングの味が邪魔に感じるほどになりました。
気分は、未知との遭遇です。
恥ずかしながら、私は子供の頃から大の野菜嫌いで、大人になってから嫌々ながらも食べられるようにはなりましたが、ジャガイモとレンコン以外の野菜を美味しいと思ったことは一度もなかったのです。
ヨガをやっている関係上、ヴィーガンやベジタリアン向けの料理屋さんで食事をすることもあり、そういったお店で頂くお料理は大好きなのですが、味付けされていない、素のままの野菜が美味しいと感じたのは初めてです。
味付けの好みも濃いめから、塩・こしょう・オリーブオイルのような、シンプルな味付けを好むようになりました。
味覚が変わってくると、不思議と必要以上に食べたいという欲求も減っていきました。
空腹が心地よく感じられるようになった
週1回の断食と食事量を減らすことで、それまで如何に空腹を感じることなく暮らしていたかに気づかされました。
実際、仕事が忙しくて食事が取れなかったりして、「お腹すいたー😫」ってなることはよくありますが、そんな時に考えるのは、「ご飯何食べよっかなー。」みたいな、空腹を満たすことばかりで、空腹をじっくり味わう余裕はありませんでした。
私が一番空腹の恩恵を感じたのは、ヨガの練習をしている時です。
ヨガをやっている人はご存じかと思いますが、ヨガは空腹の状態で行うことが推奨されます。
基本的に私は週5日、朝食前に練習という生活を10年近く続けていますが、太り始めてからは、前日に食べたものが消化しきれず、身体が重いと感じる状態が続いていました。
そういう状態でヨガをすると、怪我をすることも増えます。
月曜断食を始めてからは、食べたものがしっかり消化できている感覚があり、空腹の状態を心地よいと感じるようになりました。
痩せたからというのもありますが、身体も軽く、ヨガの練習も格段に楽になりました。
おまけに、長年苦しんでいた腰痛もかなり軽減されました。
消化に費やされていた余分なエネルギーが、必要なところに使えるようになったこと、身体にしっかり意識を向けられるようになったことが、良い効果に繋がったのだと考えています。
そして、一度お腹の中を空っぽにしてから、ゆっくり味わっていただく食事は、とっても美味しく、そして有り難いものだということにも気づかされました。
私が今回、月曜断食を再開しようと思ったのも、この感覚をもう一度思い出したかったからなのかもしれません。
食費が減った
食べる量が減れば、食費もその分減るわけですが、おそらくお菓子やコンビニスイーツにかかっていた費用が大部分を占めるのではないかと思われます。
それまでどんだけ食べてたんやっっっ!ってくらい。
余計な費用がかからず、節約にまでなるところが、月曜断食の良いところですね。
このように、私個人としては、月曜断食をして良かったと思うところが沢山ありますが、正直「ここは、あんまり...。」というところもありました。
それを、次にご紹介します。
悪かったところ
・ルールを厳守するのが難しい
・美食日が地獄
・ずっと続けられるものではない
・リバウンドの危険性
・冷えが酷くなった
こちらもひとつずつ説明します。
ルールを厳守するのが難しい
食べ過ぎたら翌日に夜断食をすればいいとか、甘いものがどうしても食べたくなったら朝に食べるとか、「ルールを厳密に守るより続けることの方が大事」と著者の関口先生も仰っていたような気がしますが(うろ覚えww)、最初のうちは特に、ちゃんとルール通りやらないと効果がでないんじゃないか?と心配になりますよね。
でも、本に書かれている通りきっちりルールを厳守するのは、普通に生活していると難しいと感じました。
私も実践していた当時は、仕事がかなり不規則だったので、1日三食取ることも難しく、特に朝食に指定されているヨーグルトと果物を毎朝用意するのは無理でした。
夜は12時前に就寝というのも、生活サイクルからしてほぼ無理。
あと、立ち仕事をしていたので、不食日でもあまりお水が飲めませんでした(しょちゅうトイレに行けない)。
私はあまり外食に出かけることはありませんでしたが、家族と一緒に食事をするのも気を使うし、飲み会などがあると困るという意見も多いようです。
美食日が地獄
私の場合、断食はそれほど辛くはなかったのですが、逆に何を食べてもいいとされる美食日の方が地獄でした。
月曜断食をしている時、書籍以外に、実践されている方のブログなども参考にさせて頂きました。
中には美食日を、好きなものを、好きなだけ食べてもいいと、都合よく解釈されている方もいらっしゃるようでしたが、本来は美食日でも食事の量は拳2個分です。
他にもよくあるのが、チートデーと混同しているパターン。
チートデーというのは、ダイエットの停滞期を突破するために設ける特例日の事です。
食事制限による栄養不足で飢餓状態になるのに備えて基礎代謝を下げようとする脳に、「栄養はちゃんと足りてますよ~」と騙して基礎代謝を上げさせるために、あえて沢山食べる、言わばダイエット中の無礼講のような日のことをいいます。
月曜断食やってみたけど、効果が出なかったとか、途中で挫折したという方の中には、この罠に嵌ってしまった人も多いのではないでしょうか。
でも、やってみるとその気持ち、よく分かります。
目の前にずっと我慢してきた好きな食べ物があるのに、心ゆくまで食べられないとか、拷問でしかない。
お預け食らったワンちゃん状態。
ずっと続けられるものではない
常識的に考えて、週一で断食、週に4日は主食抜き、12時までに就寝、という短期間でも厳しい生活を、ずっと続けられる訳がありません。
軌道に乗って順調に体重が落ち始めるころまでは、成果が出た嬉しさが勝ってあまり考えませんが、突然やってくる停滞期や、体重が落ちるところまで落ちて落ち着いてくるころ、ふと思う瞬間がやってきます。
「この生活、いつまで続けるんだろう...。」と。
私の場合、大体の目標は決めていましたが、途中からかなりのめり込んでしまったので、止め時が分からず、一時期自分でも危ないと思う位体重が減り過ぎてしまったことがあります。
そこで気づいて、少し体重を戻すために終了しました。
大きな効果が期待できる分、やりすぎもまた危険です。
これから始めるのであれば、予めある程度の期間は決めておいた方が良いと思います。
リバウンドの危険性
これは、減量に成功してからつくづく実感したことですが、食事制限によるダイエットは、食事を戻せばほぼ確実にリバウンドします。
始めるときは痩せたい一心で、そこまで頭が回りませんが、冷静に考えれば当たり前のことです。
月曜断食では、続けていくうちに代謝が良くなって太りにくくなるとされていますが、いくら体質が改善されても、これだけ食事を制限すれば少なからずリバウンドの危険性はあり得ると思います。
私は、今のところ減量してから約2年ほど体重をキープし続けることができていました。
始める前に比べると根本的な食生活がかなり改善されたので、決して無理はしていませんが、ゆるく糖質制限を取り入れるなど、それなりの努力は要しています。
反動からか、ふとしたきっかけで暴食に走ってしまうこともあり、それが今回の月曜断食再開とあいなったわけですが...💧
早く、確実に成果を出したい方に月曜断食は効果的ですが、急がず、身体に負担をかけたくないのであれば、やはり食事改善+運動という王道の方法が無理なく続けられるのかな?と思います。
一応、書籍にはリバウンドを防いで体重を維持するための、維持期メニューというプログラムも載っています。
きちんと実践すれば、書いてある通りリバウンドしにくい身体になるのかもしれませんが、私はエンドレスにルールに縛られるのが嫌だったので、ちょこっと参考にした程度で、ちゃんとはやっていません。
その代わり、ゆるい糖質制限と、空腹になってから(前の食事が消化されてから)次の食事をする、というマイルールを決めて、リバウンド防止に努めています。(100%は守れていませんが)
一度成果を出せると、万一リバウンドして太っても、「また月曜断食やればいいや。」という安心感はあるかもしれません。
しかし、勢いでスタートできた1度目より、2度目の方が確実に腰が重くなるという事実は、予めお伝えしておきます。
因みに、「ヨガをすると痩せますか?」とよく聞かれますが、ヨガを単なる運動として捉えるのであれば難しいと言わざるを得ません。
私はヨガを始めてから11㎏太りました。しかし、ヨガの本質をしっかり理解していれば、そこまで太ることもなく、痩せることも可能だと思います。
それについては、別の記事に書きましたので、よかったら参考にしてみてください。
「ヨガで痩せるのか」問題をヨガ歴10年の経験から考察。キーポイントは”心の声”
冷えが酷くなった
そして、冬になって特に実感したのが、手足の冷え。
マッサージや整体を受けるとよく、「冷え性ですね。」と言われていたのですが、自分ではあまり自覚はありませんでした。
太っていたころは肉襦袢のせいで、あまり感覚が分からなかったのかもしれません。
痩せてからは、例年以上に冷えが酷く、本当に春が待ち遠しかった。
月曜断食をきっかけに、殆ど肉、魚類を食べなくなったのも原因の一つかもしれません。
以上が、私が月曜断食を実践して感じたことです。
最後に
個人的には、食生活の改善につながったことが、月曜断食から得られた一番大きな成果だったと感じています。
食べる物を通して、今まで以上に、自分の身体と心の状態にしっかり意識を向けることが楽にできるようになりました。
これは、ヨガの思想にも繋がるところでもあり、先述の、「ヨガをすると痩せるか?」という疑問への答えでもあります。
意外にも月曜断食とヨガの相性が良かったことが、楽しく続けられた秘訣なのかもしれません。
ダイエットとして考えると、疑問を感じる点も多々ありますが、考案者の関口先生がおっしゃっているように、”養生”と考えて、たまに日常に取り入れるのはありだと思います。
月曜断食で減量に成功して、周りの人達からはしょっちゅう「どうやって痩せたの?」と聞かれます。
「月曜断食。」
「あ、無理。」(即答)
という会話を何度交わしたことか知れません。
私が月曜断食のことを話した人たち(多分、10人以上)の中で、実際始めた人は、私の知る限り今のところ一人だけです。
たまに、「健康的じゃない」とか、自分から聞いておいて批判をしてくる人もいたりするのですが、やりたい人はやればいいし、やりたくない人は無理にやらなくてもいいと思います。
大事なのは、自分にとってどのような状態が一番心地よくいられるのか、ではないでしょうか。
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