2023年4月15日から4月23日まで、ハノイ(ベトナム)~ラオス北部~チェンマイ(タイ)9日間バス旅の記録。旅に至った経緯についてはこちら
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パクナムノイでの長い一日
4月18日 火曜日
パクナムノイのバス停で長い一日を過ごした挙句、当初の目的地ポンサリー行のバスに乗ることができなかった私は、やむなく急遽予定を変更しルアンナムターへ向かうため、中継地点のウドムサイ行のバスに乗った。
ウドムサイ1泊、滞在時間約15時間の短い時間だけど、ここで得られた情報をシェアします。
ウドムサイ バスターミナル
閑散としたウドムサイの街並み |
パクナムノイからウドムサイまでは、バスで約2時間。途中休憩もなく、すんなりウドムサイへ到着。
街に入る手前で一人の女の子がバスを降りた。ドアが閉まる時ふと振り返ると、その女の子はムアンクアで泊まっていた宿の女の子だった。バスが出発間際に乗り込んできて、私の前に座っていたので、2時間も同じバスに乗っていたのに全く気付かなかった。
バスターミナルまでもうすぐだろうと、グーグルマップで位置確認しながら窓の外を眺めていると、バスは全力疾走で街中を通り抜け、そのままどんどん走り続けていく。マップの現在地も街からどんどん離れていく。
あれれれれ? これ、もしかしてウドムサイ終点のバスじゃなかった?と少し不安になってきた頃、バスはバスターミナルに到着した。
ウドムサイのバスターミナルは、街中から約5km離れたところにある。
翌朝にはルアンナムターへ向かいたいので、朝一のバスに間に合うように、街へは戻らずバスターミナル周辺で宿を探そうと考えた。
バスターミナルのツーリストインフォメーション |
行ってないけど、薬草サウナもあるようです |
バスターミナル周辺で宿探し
本日出発のバスはもうないようだけど、幸いバスターミナルには沢山の食堂やカフェがあってまだ営業しているので、食事には困らなさそう。
ネット情報を頼りに、バスターミナル前の道路を挟んで真向かいにあるゲストハウスへ行ってみた。
フロントへ行くと、大きな犬に盛大に吠えられる。その声を聞いて、中からパジャマ姿の女の子が眠そうな顔をして出てきた。まだ夕方ですけど...。
開いている部屋はあるかと尋ねると、今日は満室だと断られる。
食い下がって、この近くに他に泊まれるところはあるか聞いてみると、スマホを取り出して翻訳アプリに何やら入力し始めた。
ハイっって見せられた翻訳画面はオンリー中国語。ラオスあるある、スマホの会話では、ほぼほぼ中国語翻訳見せてくる。
「英語か日本語でお願いします」とこちらもスマホで応酬。
悪戦苦闘の末、100m先に別の宿があるという情報が得られた。
教えられた通りに行ってみるも、それらしきものは見当たらない。宿があるらしき場所に一軒の雑貨店があったので、お店の人に聞いてみると、もう少し先にあると教えてくれた。
更に進むと、寂れたホテルのような建物があったので入ってみた。建物の中を覗くと、フロントのようなものはないけれど、建物内にはドアがいくつも並んでいてホテルか宿泊所のような感じだった。入口におじさんが座っていたので、「ここ泊まれる?」と聞いてみると、ひと言「没有(メイヨウ=中国語で”無い”とか”いいえ”という意味)」と即答される。
辺りには他にホテルやゲストハウスのようなところがなさそうなので、スマホとジェスチャーを駆使しながら、「ここに一泊できませんか?」と少し粘ってみた。
一見強面のおじさんは、困ったような顔をして同じようにジェスチャーで返してくれた。(ちょっと可愛いww)「ここ、泊る所じゃない(推測)」みたいなことを言っているようなので、諦めて一旦バスターミナルに戻ることにする。
バスターミナルに戻ると、バスを降りた時は気づかなかったけれど、ターミナルの建物の2階がゲストハウスになっているようだった。
バスターミナルのゲストハウス |
しかし、時間はまだ18時半を過ぎたころだったので、やっぱり街まで出て少しだけでもウドムサイ見物をしておこうと、気が変わった。
ウドムサイバスターミナルから市内へ
バスターミナルのチケット窓口も既に閉まっていて、殆ど人もいなかったけれど、トゥクトゥクが一台停まっていたので、街中までの料金を聞いてみると100000キープと言われる。そこへタイミングよく一人の女性がこちらへ歩いてきた。運転手と何やら話しているので聞き耳を立てていると、「ハーシップ」という言葉が聞き取れた。
「ハーシップ」とはラオ語で50のこと。つまり、この女性はどこまで行くか知らないけど、50000キープでこのトゥクトゥクに乗るらしい。(ラオスキープは桁数が多いので、1000以下は省略される) 服装からしてここで働いている人のようなので、50000ですんなりOKしたということは、それくらいが相場なのだろう。
私もすかさず運転手に「ハーシップ?」と聞いてみる。運転手はちょっとびっくりしたような顔をしたけど、「OK」としぶしぶ了承。
ラオスに限らずだけど、東南アジアでは外国人料金を取られることはよくあることなので、言葉は分からずとも、よく使う数字くらいは覚えておくとこういう時役に立つ。
今回の場合は、おそらくトゥクトゥク一台100000キープ。2人なら1人当たり50000キープで妥当な料金と言えるのだろうが、私がハーシップを聞き逃していたら、多分100000キープ取られていた。
因みに、発車直前にお坊さんが一人乗ってきたけど、お坊さんは30000キープだった。特別料金なのかな? でも、さすがに無料ではないらしい。
ウドムサイの安宿
街中に出るつもりはなかったので、宿の目星は付けていなかったけど、取りあえずウドムサイと言えば、の”ウドムサイゲストハウス”というバックパッカーには名の知れた安宿で降ろしてもらうことにした。
途中、お坊さんが一軒のホテルで降りて行った。運転手も車から降りて一緒に入っていったので、私もついて行った。
お坊さんはフロントの係と話しをしていたけど、予算に合わなかったのかここには泊まらないことにしたようだった。私も便乗してフロントで値段を聞いてみると、1泊120,000キープとのこと。安くもないけど高すぎず、見た感じ悪くなさそうだったので、ここに泊まろうかと一瞬考えたけど、バスターミナルと街の丁度中間にあって、周りには何もなく、どちらへ行くにも徒歩では無理という立地の悪さを考えて辞めておいた。
再びトゥクトゥクに乗り込み、予定通りウドムサイゲストハウスの前に到着すると、ニコニコ顔のおばちゃんが駆け寄ってきた。
「Room?」と聞かれたのでうなずくと、中に入れと手招きされる。見せてもらった部屋は、古びてはいるけどシンプルで汚くもなく、一晩の宿としては不足はなかったが、シャワー・トイレ共同で100,000キープ。都会だから仕方がないとはいえ、どうしてもムアンクアで泊まった同額の宿と比べてしまう。バス・トイレ共同にしてはちょっと高いような気がする。
考える私の様子を見て「こいつ、泊らないやろな」と判断したのか、その顔にすでに笑みはなく、「泊まらないならはやく出ていけ」とでもいわんばかりに、そっけない態度に豹変するおばちゃん。
一応、社交辞令で「ちょっと他も見て考えるね」と言ってみたけど、もうこちらの方には見向きもしない。
徒歩圏内にいくつか安宿がありそうだったので、グーグルマップで目星をつけて、次の宿を目指す。
10分も歩かないうちに、目当ての宿の看板を発見した。
部屋を見せてもらうと、部屋自体はシンプルな安宿でウドムサイゲストハウスと大差はないけど、こちらはバスルーム付きで同じ10,000キープだし、宿の人たちも感じが良かったので即決した。
本日のお宿 |
部屋に荷物を置いてホッとしたとたん、朝からバナナとお菓子しか食べていなかったのを思い出し、猛烈な空腹感に襲われる。
グーグルマップ情報では、宿からは少し歩くけど、ヴィーガン料理のお店があるらしい。荷ほどきもしないまま、食べ物を求めて外へ出た。
まだ夜の7時過ぎなのに、ウドムサイの街は人気がなくがらんとしていた。
困ったときの空心菜。ベジタリアンの食事事情。
暫く歩くとちょっとおしゃれな雰囲気のカフェの看板が見えた。目指しているヴィーガン料理の店はそこからそんなに遠くはなさそうだけど、空腹と疲れに負けてそこに入ってみる。
お客さんはローカルの若者一組だけで、店内は広々しているけど閑散としていた。
オシャレだけどお客さんのいない店内 |
取りあえずメニューを見せてもらう。安くもなく高すぎずといったところだけど、もう他探すのが面倒すぎて、都会だからこんなもんなんかな?と妥協して席に着いた。
普通のお店だから仕方ないけど、やはりメインは肉料理でベジタリアン向けのメインディッシュは殆ど無い。野菜オンリーならフライドポテトか空心菜炒めの2択。もしくはデザート系。他に選択肢もないので空心菜炒めとライス、オレンジジュースをオーダーした。メニューでは”spinach(ほうれん草)"と書かれていたけど、写真を見る限りどう見ても空心菜だし、出てきた実物も空心菜だった。
お助けメニュー空心菜 |
空心菜って日本ではあまり馴染みがないような気がするけど、タイのぶっかけ飯屋にはよくあるメニューで、私もタイで初めて食べて好物になった。にんにくと一緒に炒めて塩コショウか塩だけで味付けしてるようなめっちゃシンプルな一品だけど、ご飯と一緒に食べると激うま。実はニンニク苦手な私でもガツガツいけちゃう。って空心菜炒め愛をここで熱く語ってもしかたがないけど、タイやラオスで何食べるか迷った時は、ほぼ間違いがないのでおススメです。
今夜の晩御飯代、締めて55,000キープ也。
ウドムサイの夜市
お腹も満たされたので、今日は行かないけど今後の参考にと、再びヴィーガン料理の店を探してみる。グーグルマップで見る限りすぐ近くのハズだけど、目の前には長い横断歩道、そしてなかなか青にならない信号機。急に面倒になって来た道を引き返す。(もしかして期待してた人いたらごめんなさい🙇)
宿の近くには夜市があるようで、そっちの方が面白そうなので一度宿を通り過ぎて今度は夜市へ向かう。
街中は閑散としていたけど、ここはライトが煌々と灯って活気がある。
奥には中華系スーパー。広い。 |
ここでも観光客らしき外国人は一人も見なかった。中国人観光客はいたかもしれないけど、家族連れが多く見わけがつかない。
一通り見物して、スーパーで水とアイスクリームを買って宿へ帰った。
部屋に入る前に、フロントで翌朝バスターミナルまで戻るトゥクトゥクはどこで拾えるか聞いてみると、前の道路を通るからすぐ見つかるよ、と教えてくれた。
翌朝、少し早めに起きてトゥクトゥクが拾えそうか様子を見に外へ出ると、宿のお姉さんがご主人が空港にお客さんを迎えに行くからついでに車で送ってくれると言ってきた。
一応値段を聞くと、50,000キープ。やはりタダではなかったが、その時点で一台もトゥクトゥクが通らないところを見ると、いつ来るか分からないトゥクトゥクを待つより確実だと思い、送ってもらうことにした。足が確保できたので、時間まで安心してゆっくり過ごせる。
ウドムサイからルアンナムター
8時前にバスターミナルへ到着。車移動は快適♪
昨日は閉まっていて様子が分からなかったけど、チケットの窓口は行先ごとに分かれていてわかりやすい。料金も明朗。
分かりやすいんだけど、「どこ行くの?」「ここでチケット買って」「バスはあれ」とわざわざ世話を焼いてくれるおじさんは出現する(笑)暇なのかな?
ルアンナムター行はこの窓口 |
こちらは近郊へのバス? |
ビエンチャン、ルアンパバンへの長距離バスはこちら |
今更ながら、ポンサリー行は1日2便の予定になっているみたい。4:00とは14時の間違いか16時のことなのかは不明。
ポンサリーへの未練はスッパリと断ち切って、8:30発ルアンナムター行チケットを買う。料金は表示通りの、80,000キープ。
昨日到着したときとは打って変わって、朝のバスターミナルは沢山の人で賑わっている。
バスに乗り込むとまだ乗客3人くらいしか乗っていなかったので、窓際一人席を確保。荷物を置いて外を散策する。
夕方と違って賑わう朝のバスターミナル |
竹筒に入ったもち米が売っていたので、朝食用に買ってみた。前から気になっていたけど、食べるのはこれが初めて。何故ならココナッツ風味だから。ココナッツで炊いているのか、蒸しているのか、漬けているのか詳細は不明だけど、ココナッツ風味のお米。
つい最近まで、私はココナッツが大の苦手だった。何がきっかけだったのかはあまり覚えていないのだけど、それが今や大好きとは言わないまでも、わりと好き、くらいには克服した。
なので、今回ずっと食べるのを躊躇っていたココナッツ風味のもち米に初チャレンジ!名前はカオラームもしくはカオラムと言うらしい。
ルアンナムター行バス |
その辺をブラブラしながらしばらく時間を潰してバスへ戻ると、席が8割がた埋まっていた。バスターミナルの職員さんらしきお姉さんが乗客名簿を持ってチケットを確認しに来た。さすが都会なだけあってきちんとしている。次にポンサリーへ行くときは、やはりここから乗ることにしよう。
チケットチェックが終わるとすぐにバスは出発した。ほぼ時間通り。
途中で何人かお客さんを拾いながら、バスはルアンナムターに向けて順調に走っていく。
ルアンナムターへの道 |
初めてルアンナムターへ行ったのは、もうかれこれ20年以上も前の話だが、その頃はまだ舗装道路もなく、トラックバスで道なき道を進んで行った。
山道でぬかるみに嵌って動けなくなったトラックバスを、泥んこになりながら乗客一丸となって押しながら進んだり、川で水浴びしたり、サバイバルゲームさながら、13時間くらいかかってルアンナムターに到着した。
窓から綺麗に舗装された道を眺めながら、時代の変化を感じて感慨に耽る。
そんな自分をフと鑑みて、何か年寄り臭くなっているゾと反省、反省。
ラオスと中国を結ぶ鉄道の通り道 |
残念ながら走る列車は見られなかったけど、途中ラオスと中国を結ぶ鉄道の高架が見えた。鉄道にも一度は是非乗ってみたいものである。
1時間程走ったところで、道路工事の渋滞にハマったので、バスターミナルで買ったカオラームを食べてみる。ほんのり甘くて美味しい。
バスが走り出してから、ウドムサイのバスターミナルでベトナムドンの両替ができるとどこかに書いてあったことを思い出す。すっかり忘れてたので、確認できず。残念。
次回はいよいよルアンナムター編。お楽しみに🫰
まとめ
ウドムサイ 1泊2日、滞在時間約15時間。かかった費用。
バスターミナルから街までトゥクトゥク:50,000kip
街からバスターミナル(送迎):50,000kip
ルアンナムター行バス:80,000kip
食費:72,000kip
宿代:100,000kip
合計:352,000kip≒2600円
ウドムサイのバスターミナルは街中から約5km離れている。
ベトナム方面から来てウドムサイで滞在予定なら途中下車が便利。
バスターミナル周辺で発見できた宿は1件のみ。バスターミナルの建物2階はゲストハウスになっているようだが未確認。
同じく未確認ながら、ウドムサイのバスターミナルでベトナムドンの両替ができるとの情報あり。
夜7時頃の街中は閑散としていて、閉まっているお店も多いようだけど、夜市へ行けば大きいスーパーもあり、一通りのものは揃う。
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