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4月21日 金曜日~4月22日 土曜日
朝ルアンナムターを出発し、まだ明るいうちにファイサイに到着したので、カフェで乾いた喉を潤して一休みしながら、グーグルマップでのんびり宿を探す。
メインの通りは一本道なので、重い腰を上げて通りの端の方から目ぼしい宿に足を運んでみることにした。
ファイサイで宿探し
どうせならリバービューがいいなぁと思い、メコン川方面で探してみることにした。1件目に訪ねたのは”Riverside Huayxay”というそのまんまのネーミングのお宿。リバービューを売りにしているだけあって、ゲストハウスというにはやや立派な門構え。中に入るとホテルのようなカウンターがあり、愛想の良いお兄さんが出迎えてくれた。
値段を聞くと一泊200000キープ。グーグルマップで部屋の写真を見て予想はしていたが、やや予算オーバーだ。これはあくまでも私的にはってことで、リバービューで部屋も(実物は見てないけど)そこそこ綺麗、フロントにちゃんと人がいてセキュリティもしっかりしてそうなので、このクオリティでこの値段なら決して高くはないと思う。
”他も見て考える”と言うと、フロントのお兄さんは嫌な顔もせず、快く見送ってくれた。
メインの通りに戻って通り沿いにあるゲストハウスを表から物色しながら歩いて見たが、どこも開店休業中のように、まるで人の気配がない。中まで入ってみても誰もいないので、部屋を見せてもらうことすらできない。
通りの真ん中へん、外国人観光客(所謂ファラン)達に人気のゲストハウス近くまで行くと、ようやくパラパラと外国人観光客の姿が見えた。この辺りにはバックパッカーに人気の食堂や旅行会社を併設したゲストハウスが固まっている。
元バックパッカーの割に、バックパッカー御用達、特にファランに大人気みたいな賑やかしいところが苦手な私は、外国人が多そう or ドミトリー宿はスルー。
結局、来た道を少し戻って、情報がほとんどない、且つグーグルマップで低評価のゲストハウスを覗いてみることにした。1階のレストランに店員さんがいるのが見えたから。
リバービュー独り占め
ラオス最後の宿 |
中に入っていくと店の女の子たちが無表情でこちらを見ている。ジーと見ているだけで声を掛けてくるわけでもないので、しょっぱなから少し居心地が悪い。
奥まで行っても他に誰もいないので、しかたなくジーと見ている女の子たちに部屋を見たいのだけど誰かいないかと声をかけてみた。女の子たちは変わらず無言だったけど、どこからか一人のおばさんを呼んできてくれた。
おばさんに部屋を見たいというと、フロントから鍵を取ってこれまた無言で奥へ入っていくので、慌ててついて行く。客商売だというのに、お客と会話をしようと言う気はさらさらないようだ。
2階に上がって部屋の一つを見せてもらう。全然悪くない。値段は一泊100000キープで即決した。
部屋に窓はないけど、真ん前がテーブルと椅子が置かれたリバービューの共有スペースになっている。宿泊客が多ければ、絶対うるさいのでソッコー却下していただろうけど、部屋を見ている間におばさんが急いで掃除を始めたところを見ると、幸い私の他に泊まっている客はいないようだ。
ただ一つだけ気になることと言えば、一応リバービューなんだけど、宿と川の間にあるレストランの看板が邪魔だ。
部屋を決めると、おばさんはサッサと掃除を済ませて、また無言で去って行った。wifiのパスワードなど必要なことは張り紙に書いてあるし、静かに過ごせそうなので良しとしよう。
荷物を下ろして昼食を取りに外へ出ると、向いの売店でカオチー(フランスパンのサンドイッチ)を売っていた。メニューではどれも肉かツナか卵入りのものしかなかったけど、野菜だけで作って欲しいとお願いしたら、陽気なお姉さんが張り切って特別に野菜だけでカオチーを作ってバナナの葉っぱで巻いてくれた。
ベジカオチー |
宿に持って帰って、リバービューで昼食タイム。マヨネーズの代わりにチーズは入れてもらったけど、これが想像以上に激うまだった。普段はパンよりご飯派なんだけど、ラオスのパンは美味しくて好き。
ファイサイの薬草サウナ
昼食を取って一息ついた後、早速情報収集を兼ねて街中の見物に出かけた。中心部から少し外れたところに薬草サウナを発見。
看板の後ろに見える階段が入口 |
サウナは15:00からしか営業していないようだが、スパの方は10:00オープンと書いてあるので中まで入ってみたけど、入り口が塞がれていて中には入れなかった。裏の方に回ってみても誰もいない。
17時頃にもう一度行ってみたけど、結局この日はスパもサウナも営業していなかった。
船着き場
サウナを通り過ぎると、バックパックを担いだ外国人たちがこちらに向かって歩いて来た。おそらくボートで到着した人たちだろう。
少し歩いて船着き場の方まで行ってみる。
船着き場 対岸はタイ |
ここからルアンパバーン行などのボートが出ているらしい。
船にはあまり関心がなかったので情報もほとんどないけど、チケットはどこでも売っている。
船着き場周辺には何台かトゥクトゥクも停まっている。船で到着してそのままファイサイに泊まるなら徒歩で十分だけど、ファイサイから移動する際、宿の近くで捕まらなくてもこの辺りまで来れば見つけられそう。
ファイサイでベトナムドンは両替できるのか?
船着き場まで行く途中に銀行があったので、例のごとくベトナムドンの両替にチャレンジ。敢え無く断られるも、とっても感じの良い銀行員さんにすごく申し訳なさそうな顔をされてしまった。
宿に戻る途中も、両替できそうなところがないかキョロキョロしていると、別の銀行が目に留まった。でも、今断られたばっかりだし、ダメだと分かっていて入るのもめんどくさいなぁと思っていると、銀行の前に立っていた男の人がこちらへ駆け寄って来た。
「チェンジマネー?」と聞いて来たので、「ベトナムドン両替できるところを探している」と言うと、予想通りベトナムドンは両替できないそうで「ソーリー。」と言って去っていった。銀行員が客引きするとは、ちょっとびっくりだったけど。
この時点でほぼ諦めてはいたけど、タイまでのバスの料金を聞きに入った旅行会社で一応聞いてみると、通常はやってないけど、たまたま店主(ラオス人ではない)がベトナムに行く予定があるので、個人的に両替してくれると言ってきた。
一旦宿に帰って荷物を置いて来た後だったので、その場で持ち合わせが無く後で出直すことにした。理由は後述するが、その後再び店に行くことができなくなってしまったので、結局両替できず。
結果としては、ファイサイで正規にベトナムドンを両替できるところは見つからなかった。
ラオス最後の夜
夕食には少し早いけど、やることも無いので夜市に行ってみた。
夜市の入り口 |
入口付近には小さな屋台が並んでいて、地元の人とタイか中国人観光客らしき人達がいたが、全体的に閑散としている。
もう少し先に行くと、大きな食堂のような屋台が何件かあるが、まだ時間が早いせいかどこもお客はいなかった。
一通り見物して引き返し、入り口のところでアイスを買った。どうも、ラオスに来てからアイスを食べるのがクセになってしまっているようだ。
食事になりそうなものは何もないし、お客のいない大きな屋台で一人食事をするのも居心地が悪そうなので、夕食は別のところを探すことにする。
せっかくなのでリバーサイドでご飯をたべようと思い、ちょっと高級そうなレストランに入ってみた。
グーグルマップで場所を探しながら行ってみると、そこは泊っている宿の真ん前だった。宿からのリバービューを邪魔している看板はこの店のものだった。
佇まいからして高そうだったけど、リバーサイドのテラス席は広くて気持ちが良さそう。メニューを見ると観光客向け料金ではあるが、単品料理ならメッチャ高級というほどでもない。メニューは全てタイバーツで表示されている(※キープ払い可)。
お店の人にベジタリアン向けの料理があるか聞いてみると、チャーハンか生春巻きと言われたので、両方頼んだ。料理とオレンジジュースで77000キープ。
外のテラス席では2組の家族連れが食事をしていた。景色のよさそうな席を選んで、川と対岸のタイを眺めながら料理ができるのを待つ。
これも後で分かったことだけど、このレストランがある場所は、友好橋ができる以前、まだ舟で国境を渡っていたころのイミグレーションがあった場所らしい。実は何度も来たことがある場所だったのに、全く気付かなかった。
暫く待っていると、ポツポツと雨が降り出した。小雨程度だったのでそのまま座っていると、風が強くなり始め、ちょっと嫌な気配になってきた。
リバーサイドでご飯を食べるためにわざわざ高い店に入ったのに、これ以上はヤバいという感が働き、後ろ髪惹かれる思いで中の席に移動した。
外ではまだ先の家族連れが食事を続けていたが、私の嫌な予感は的中し、中に入って5分もしないうちに雷と同時に大雨が降り出した。一瞬のうちにどしゃ降りになって外の様子が全く見えないけど、家族連れの人たちはどうしたのだろう?
スコールならすぐにやむだろうと思って待っていると、頼んだ食事が運ばれてきた。
ラオス最後の晩御飯 |
ラオス最後の食事にしては、あまりラオスっぽくないけど、高いだけあって量が半端なく多い。こういう店では数人でシェアして食べるのが普通だから仕方がないけど、もう少し量は少なくていいから値段を下げてくれるとありがたい。
味に飽きないように、チャーハンと春巻きを交互に食べていると、突然電気が消えた。お店の人がテーブル用のランプを持ってきてくれたので、スコールが止んだら電気も点くだろうと気軽に考え、少しペースを落としてゆっくり食べながら暗闇の中食事を続けた。
カップルなら返ってロマンチックな雰囲気なのだろうけど、一人暗闇で食べる食事は何だか侘しい。
電気がなかなか復活しないので、優に2人前はあるであろう食事を完食してしまったが、まだ電気はつかないし、雨も止みそうにない。
暫くスマホを見たりして時間を潰し、やや小降りになった頃を見計らって走って宿へ帰った。
タイの灯りが眩しい停電中のラオス |
雨は収まってきたが、宿へ戻っても電気が点く気配は全い。
対岸のタイには煌々と灯りが灯っている。タイに近いといってもやはりここはラオスなのだと思い知らされる。
ベトナムドンの両替をしてくれると言っていた店で、翌日のタイ行きのミニバスに乗るかどうか考えていたのだが、電気が点かないまま閉店時間の20時を過ぎてしまったので、結局両替もバスの予約もできなかった。
スマホの充電も切れそうだったので、仕方なく早めに就寝。
こうして真っ暗闇の中、ラオス最後の夜は終わった。
ファイサイからタイへ
早く寝たので、翌朝は早朝から目が覚める。昨夜は真っ暗で何もできなかったので、朝から散歩に出かけてみた。
薄曇りではあるが、早朝の散歩は気持ちがいい。
ゴールデントライアングルへ続く川 |
タイの仏像を拝むラオスの朝 |
今日は4月22日。いよいよ、友好橋を渡ってタイへ向かう。翌日にはチェンマイから日本へのフライトがあるので、本日中にチェンマイに到着することが目標だ。
公共の国際バスは運休中なので、旅行会社のプライベートバスを使うか、公共バスを乗り継いで自力で行くかの2択。昨夜の停電でプライベートバスの予約ができなかったので、必然的に自力で行くしかない。
メインストリートにある旅行会社で聞いて回った限りでは、ファイサイからチェンライまでのバスは300000キープ前後。バーツだと約600バーツ。
450000キープくらい(だったと思う)でチェンマイまで行くバスもあるようだが、狭いバスで何時間も移動するのは疲れそうだし、多少時間に余裕もあるので今回は却下。
自力で行くと320バーツくらいの計算なのだけど、旅行会社のバスで行くのと1000円くらいしか違わないので少し悩んだ。前に書いた事情で、結局自力で行くしかなくなったのだけど。
対岸のチェンコンからチェンマイまでグリーンバスという長距離バスが一日一便、朝9:00に出ているらしい。グリーンバスはオンラインで予約可能なのだが、実は前日の時点ですでに満席になっていた。それでも、もしかするとキャンセルが出るかもしれないし、乗れたらラッキーくらいの気持ちで朝一番に国境を渡り、チェンコンへ行くことにした。
散歩している間に、友好橋方面へ向かうトゥクトゥクは無いかチェックしていたが、トゥクトゥクはおろか、車も通らない。
7時過ぎに再度トゥクトゥクを探しに外へ出た。最悪、船着き場の辺りまで行ってみるつもりだったが、宿から少し歩いたところで一台のトゥクトゥクを発見。乗り合いだったら安くつくかもと期待したが、他に客はいないようだ。
友好橋まで400バーツと言ってきたので、キープだと幾らになるか聞いてみると100000キープとのこと。400バーツだと200000キープ以上になるはずだが、レートが無茶苦茶。
最後の晩餐に少し贅沢をしたので、この時点で手持ちのキープが100000丁度だった。今更atmで下ろして余らせるのも嫌だったので、80000キープに負けてもらって、残りの20000キープで昨日と同じカオチーを買った。
今回の旅で一番おいしかったカオチーと共にファイサイを去る |
友好橋には7時半過ぎに到着。早すぎたかと思ったけど、イミグレーションの窓口にはすでに人が並んでいた。
第4友好橋ラオス側 |
事前の情報ではイミグレオフィスは8時オープンとのことだったけど、すでに開いているようだったので並んで待っていると、先に出国カードを書けと言われた。出国カードは窓口の手前に用意されている。
この日は事前情報で見ていた土日手数料を要求されることもなく、すんなり出国できた。
出国はできたけど、橋を渡るバスは8時にならないと出発しないようだ。
橋を渡るだけの立派なバス |
バスの料金表 |
外国人は一人10000キープ。チケットはバスに乗る前に買っておく。タイバーツだと25バーツ。
何故かここだけ記憶がスコンと抜け落ちているので定かではないが、多分チケット専用窓口か係の人からチケットを買ったように思う。(記憶喪失?)キープを使い果たしていたのでバーツで払ったことだけは覚えている。お腹が空いて持参したカオチーを早く食べたかったので、上の空だったのかもしれない。
8時までにはまだ少し時間があったので、ベンチに座ってカオチーをいただく。いつバスが出発するか分からないので、やや急ぎ気味でカオチーを頬張っていると、一人の男の人が声を掛けて来た。
どこかの旅行会社の人らしく、チェンマイまで300バーツで車に乗せてくれると提案してきた。一瞬心が揺れたけど、あまり安すぎるのもロクなことがなさそうだし、せっかく早く出発したからには最後の移動をもう少し楽しみたい気持ちもあってお断りした。
カオチーを食べ終わり、いいタイミングでバスの出発時間になった。バスに乗り込むと5分ほどであっけなくタイ側へ到着。
こうして短いながらも色々あったラオスの旅も、とうとう終わりを迎えた。
チェンライからチェンマイまでの移動については、また次回。
まとめ
ファイサイ滞在費
宿泊費:100000kip
食費:172000kip
友好橋までのトゥクトゥク:80000kip
友好橋バス:1000kip又は25B
TOTAL:353000kip≒2600円
・ファイサイの安宿はメイン通り沿いに沢山ある。
・2023年4月時点で薬草サウナは休業中
・ファイサイで正規にベトナムドンの両替ができるところはない。
・ルアンパバーンなどへの船のチケットはどこでも購入可。船着き場までは徒歩圏内。
・メインストリートから友好橋へはトゥクトゥク言い値で400バーツ又は100000キープ。
・ラオス側イミグレーションは8時前でも開いているが、橋を渡るバスの始発は8時頃。1000kip又は25バーツ
・ファイサイからタイ、チェンライまで旅行会社のミニバスで300000kip前後。チェンマイまでのバスもあり。
・2023年4月22日時点でイミグレーション土日手数料は取られなかった。
・出国時、出国カードが必要。用紙は窓口手前に用意されているので、その場で記入すればOK.
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