メトロの始発に合わせて空港を出発し、同日夜11時のフライトに間に合うように空港に戻って来るというのが今回の予定。
国際線が発着するターミナル3から国内線のターミナル1への移動時間も考慮して、遅くても21時までには空港に到着しておきたい。
18時間もあれば余裕ではないかと思われるかもしれないが、そうは問屋が卸さないのがインドというところ。何事も余裕を持って行動するに越したことはない。
理想としては、18時頃までにデリーへ戻り、ニューデリー駅前のパハールガンジ辺りでご飯を食べて、時間が余ったら人気のマッサージ屋さんに寄ってから空港に戻る、というのがベストなんだけど、さてどうなることやら...。
朝のインディラガンディー空港
両替
前日空港で夜明かしし、出発の時間が近づいて来たので、まずは空港内のATMで現金を調達。確実にatm利用手数料無料のSBI(state bank of india)のマシーンが稼働していなかったので、やむなくindusind bankという銀行のatmで3000ルピー(≒5400円)を出金。
あまり現金を持ち歩きたくないし、インドもかなりキャッシュレス化が進んでいるので、一日だけなら5000円もあれば十分だろう。
atmで現金を出金する際は、いつもwiseのデビットカードを使っている。月2回、日本円で30000円までは出金手数料無料、為替手数料も無料。利用金額や残高もすぐ確認できるので大変使い勝手がいい。
今回3000ルピー両替してかかった手数料は、両替手数料(日本円からインドルピー)38円のみ。
現金派の人も受託手荷物のターンテーブルから税関の間に沢山両替所があるので心配無用。税関出た後はあまり見かけなかったような気がするので、ここで少額でも両替しておいた方が安心かも。
全くの余談だけど、私はクアラルンプールですっかり忘れていたシンガポールドルの旧札を両替しようと試みたけど全敗。今のところ、ラオス・タイ・ベトナム・インドで断られ続けている。
両替できないシンガポールの古いお札 |
さて、準備が整ったところで、いよいよ空港の外へ出る。
到着ロビーから出たところにも色々カフェなんかもあるので、外で過ごすこともできるけど、目の前が道路で埃っぽいし、外に出たとたん客引きとか怪しい人も沢山いるので、出発までは中で待機する方が無難。おまけに1月はまだまだ寒い。
到着ロビーを出たのはまだ朝4時だったけど、外は意外と人が多かった。
ターミナルを出て、メトロ駅のある向いのビルに向かう。空港の第3ターミナルからメトロ駅は目の前の道路を渡ってすぐ。2階の連絡通路でも繋がっている。
向いのビルは目と鼻の先だけど、キョロキョロしてたらタクシーの客引きとか寄って来るので怪しいタクシーに用が無い人は、一直線に道路を渡ってしまいましょう。
手荷物預かり所
メトロ駅のあるビルの2階には手荷物預かり所がある。
今回予定のルート上で荷物を預けられるところは、空港(今ここ)、メトロのニューデリー駅、鉄道駅と私の知る限りでは3か所ある。(鉄道駅内には2か所)
一番安いのはたぶん鉄道駅の中にある預かり所だけど、帰りは鉄道ではなくバスを利用する予定なので、そこまで運んでまた取りに戻る手間と時間の節約を考えて、邪魔な荷物は空港で預けていくことにした。
因みに鉄道駅の手荷物預かり所は鉄道駅の中にあり、誰でも入れるけど、荷物は電車のチケットがないと預かってもらえない。
料金は荷物のサイズ(重さ)と預ける時間によって異なる。
写真を撮るのを忘れたのでグーグルマップさんからお借りしました💦 |
一日観光に持っていく荷物は、財布・パスポートなど貴重品、スマホ、ハンカチ・ティッシュ、モバイルバッテリー、万一荷物が増えた時用にエコバッグ。以上。
残りの荷物は全部スーツケースに押し込んで、7㎏オーバー、8時間以上で500ルピーとなった。
レシートは荷物受け取りまで無くさずに |
ここには過去何度も荷物を預けたことがあるけど、いままでトラブルなどは一度もあったことはない。ホントはダメだしお勧めもしないけど、荷物の中にパソコン入れたこともあるけど無事だった。
私の経験上安全だとは言えるけど、100%とは言い切れないので、荷物を預ける際は自己責任でお願いします。
メトロ
さて、荷物を預けて身軽になったところで、時刻はまだ4時20分。メトロの始発が4時45分なので、手荷物預かり所の前にあるベンチコーナーでしばし休憩。
手荷物預かり所のあるフロアは、空港の中に入れない人達なのか、野宿組の人たちでいっぱい。朝早いからか、まだ寝てる人達も沢山いる。
メトロの駅は同じビル内の地下にある。
前回来た時、チケット買うのに時間がかかった記憶があるので、ちょっと早いと思ったけど4時半頃に駅に向かった。 しかし、私はこの時一つ重大なことを失念していた。
地下に降りてみると、メトロの改札前は人でごったがえしていた。そう、インドのメトロには、改札を通る前に保安検査があるということをすっかり忘れていたのだ。
チケット窓口にもすでに沢山の人が並んでいる。一番空いてそうな窓口に並んだけど、順番が回ってくるまで結構時間がかかった。
窓口の前は人だかりができているので後ろからだと大変分かりにくいが、私が並んだ列はカード払い専用窓口だった。
ニューデリー駅まで60ルピーをカードで支払う。wiseカードを出したらタッチ決裁ですぐ買えた。
メトロのチケット |
メトロのチケットにはQRコードがついていて、これをかざして改札を通る。インドも進化しているなぁ。
無事チケットは買えたけど、何にそんなに時間がかかっているのか、保安検査の列はいっこうに進まない。
空港からニューデリー駅までは約20分。アグラ行の列車は6時出発だけど、メトロ駅から鉄道駅への移動時間、そこから自分が乗る電車の出発ホームを探してウロつく時間などを考えると、できるだけ余裕を持って到着しておきたい。
実は、ちょうど1年前に同じような状況で手痛い失敗をしたことがある。
その時の私は、デリーからバラナシへ行こうとしていた。
せっかくなので、デリー⇒バラナシ間を8時間で結ぶという、ヴァンデ・バラトエクスプレス(vande bharat express)という高速鉄道に乗ってみようと思いつき、朝6時発の列車に乗るべく、今回と同じように空港で一晩明かした後、空港からメトロに乗ってニューデリー駅へ向かった。
空港から20分なら5時に出れば余裕だろうと高を括っていたら、何やかんやで鉄道駅についたのは電車の出発2分前だった。
電車が出発する1番ホームは、メトロの駅から一番遠い。更に詳細は省くが、ちょっとしたトラブルなんかもあって、間一髪間に合わなかったのだ。
こうして、私は乗るはずだった列車がホームから遠ざかっていくのを泣く泣く見送った。たしか3000円位した料金もパーになった。私にしてはかなりの奮発だったのに(T T)
夢の超特急ヴァンデ・バラト |
ついでに書いておくと、その後一か八かで外国人専用チケット窓口で払い戻しできないか泣きついてみたけど、やはり無理だった。
同じ失敗を二度繰り返さないためにも、何としても始発に乗りたい...と焦る思いとは裏腹に、列は一向に進まない。空港なだけに大荷物な人が多いのが一因のようだ。
「もう、絶対間に合わないだろうな。」と半ば諦めかけていた時、インドマジックは起こった。
まぁ、実際マジックでも何でもないんだけど、日本人の習性で大人しく並んでいる私の横を堂々とすり抜けていく人たちがいる。見ていると、荷物の少ない人達はスーツケースが並ぶX線検査のベルトコンベアの隙間に荷物を置いて、チャッチャと保安検査を通過している。
暗黙の了解なのか、咎める人もいないようなので、私もその人たちに付いて前の方へ進んでみた。
保安検査では、空港と同じように簡単な身体検査もあり、男性と女性で列が分かれている。女性がほとんどいなかったので、並ばず通過。荷物を受け取ってホームへ向かうと、ちょうど始発の電車が入ってくるところで、ギリギリ間に合った。
ニューデリーステーション
空港駅から約20分ほどでニューデリー駅に到着。
地上に出ると、メトロ駅から鉄道駅へ渡る陸橋ができていた。以前は車やオートリキシャが行きかう道路を横断しなくてはならなかったが、格段に移動が楽になっている。
ニューデリーの鉄道駅 |
鉄道駅へ渡る陸橋 |
鉄道駅の入り口でも荷物のX線検査があるが、メトロよりかなり緩いので、大きい荷物がなければ素通りしても特に止められることもない。
電光掲示板で確認すると、今回乗る予定のシャタブディエクスプレスは1番ホームからの出発となっている。
1番ホームはメトロ駅側からは真逆、バックパッカーの聖地パハールガンジ、通称メインバザール側から入ると一番手前にあるホーム。
一番端っこなので、ホームの前にはレストルームや売店などがあって何かと便利。手荷物預かり所もここにある。
列車はすでにホームで待機していたけど、まだ出発までには30分以上時間があったので、自分の乗る車両をチェックして、出発時間まで辺りをウロついてみた。
駅前の様子 |
アグラ行シャタブディエクスプレス
出発の10分ほど前に電車に乗り込んだ。
車内はかなり空いていて、自分の座席もすぐに見つかったけど、そこにはすでに先客が...。
私が予約していた2列席の窓側には、一人のインド人の老婦人が座っていた。隣の席には旦那さんらしき老紳士が座っている。
こういう場合、ほぼ100%の確率で”席替わって”って言われるだろうなーと思いながらも、一応おずおずと英語で”そこ私の席なんですけど..."と言ってみた。
案の定、英語は全く通じないようで、おじいさんがヒンディー語で何か言っているけど、こちらもヒンディーは赤ちゃんレベルなので何を言っているのか全く分からない。
言葉は理解できずとも、シチュエーション的に”席譲れ”と言われているのは雰囲気で分かる。
これまで何度もインドの鉄道やバスに乗って来たけど、事前に席が決まっていてもかなりの高確率で自分の席には誰かが座っている。大抵は今回のように、家族だけど席が離れちゃったというパターンなので、独り者はすこぶる分が悪い。
教訓:インドでは座席指定はあって無きが如し
インドの鉄道もすっかりオンライン化が進んで便利になったけど、それに伴い駅員さんが全然いなくなったので、こういうとき困る。
近くに駅員さんや車掌さんらしき人も見当たらず、しかたがないので車両の入り口付近で車内で配られる軽食の準備をしていたスタッフさんに事情を説明し、助けを求めた。
スタッフさんに間に入ってもらったけど、結局はお年寄りファーストで私が席を譲る形で押し切られた。完全なる敗北_| ̄|○
老夫婦のどちらか一方の席は、斜め後ろの3列席の通路側。せっかく窓側予約したのに(T T)
列車は定刻6時ちょうどに出発したけど、隣の席に人が来る気配がないので窓側席へ移動した。アグラカント駅の前にもう一つ停車駅があるけど、そこでも乗って来る人がいなかった。
こんだけ空いてるなら私が席替わる必要なかったんちゃうんかと思ったけど、アグラまで3列シート独り占めできたので、結果オーライということにしておこう。
車内はガラガラ |
座席はこんな感じ |
軽食 |
紙コップで提供されるお湯と付属のティーバック、お砂糖、クリームで自分でチャイを作るスタイル。あと、ミネラルウォーターのペットボトルが配られた。
カロリー40%オフ、全粒粉(アタ)100%のヘルシーなビスケットが添えられている。インドも近頃は随分と健康志向。
乗車前に売店で買ったビスケットを発車後すぐ食べていたので、追いビスケットとチャイで満腹になり、せっかく窓側ゲットしたけど、前日殆ど寝てないこともあってアグラ到着直前まで景色を堪能する間もなく爆睡してしまった。念のため携帯のアラームセットしておいてよかった。
アグラへは予定より約30分遅れて、朝8時20分頃に到着した。空港を出てからおおよそまる4時間。
出発からこの調子で、無事時間通りデリーに戻ることができるのだろうか?
続きは次回。
補足:インドでのインターネット接続について
最後に今回私がインドで使用したインターネット接続について少し補足。
インド到着から1週間は、旅行用のeSIMを使用した。
インドではsimカードが安く手に入るので、simフリーのスマホがあればネット環境にはあまり不自由はしない。多くの人が言及している通り、空港より街中で買う方が断然安い。そして、だいたいアクティベートとか面倒な設定は店の人がやってくれるし、設定が終わればすぐ使える。
しかし、旅行者が使えるインドのsimは、たいていの場合有効期限が28日となっている。更新もできるけど28日単位だから、一日オーバーでも追加で28日プランの料金を払うことになる。会社によって違う可能性もあるかもしれないが、私がいつも使っているairtelの場合はこんな感じ。
で、今回のインド滞在予定が31日間と何とも中途半端なので、滞在予定の南インドにつくまでこれで凌ごうと、出発前にAmazonでアジア周遊型のプリペイドSIMを買って持ってきていたのだが、まったくもってちゃんと見てなかった自分が悪いのだけど、まさかのインドは対象外。
それに気づいたのが、デリーの空港に着いてからだった。
空港で無駄に高いSIMを買うのは嫌だったので、必死こいて色々調べた結果、辿り着いたのがAiraloのeSIM。些細な問題はあったものの、申し込み後すぐに使えて、インド滞在中もなかなかいい仕事をしてくれたので、大変助かったという話。
まとめ
今回は、朝デリーの空港を出発して、アグラへ向かうまでの道中の様子を纏めてみた。
空港発着で日帰り観光というケースはそれほど多くないかもしれないけど、公共機関を使って市内に出てみたい人や、デリーから鉄道での移動を計画している人などには参考になるかもしれない。
インドの移動は何かと予定より時間がかかることが多いので、余裕を持った計画がおススメ。
補足として、インドでは現地でSIMカードを買うと何かと便利だけど、短期滞在やSIMの入れ替えが面倒という人は、eSIMの利用も検討してみるとよいのではないだろうか。
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