2024年1月末、インドへ行ってきた。
本来の目的はヨガ修行のため、南インドに約1か月滞在予定なのだが、その前にどうしても行っておきたいところがあった。
言わずと知れたインドの名所、タージマハル。私がインド、否、世界で一番好きな建造物と言っても過言ではない。
前回タージマハルを訪れたのは約5年前。
その時は、建物の一部が修復工事中で、ちょっと残念な姿しか拝むことができなかった。
そこで、今回はそのリベンジマッチ。修復工事も終わったようなので、せっかくインドへ行くのなら、あの美しいタージマハルの完全な姿を一目だけでも見ておきたい。
しかし、日程にあまり余裕もないし、荷物を持ってウロチョロするのも大変なので、今回はやむなく弾丸日帰り旅行を決行することにした。
デリーへの到着予定は夜10時頃。コスパとタイパを考慮して、空港で一泊し、翌朝タージマハルのあるアグラへ向かうことにした。
今回の記事では、リニューアルして綺麗になった関空出発からデリー空港で過ごした一夜の体験をまとめてみた。
マレーシア航空で空の旅を満喫
今回の旅は、約1か月ほど一か所に滞在予定なので、普段の旅行よりやや荷物が多い。
LCCで受託手荷物料金追加で払うより安かったので、デリーまでのフライトはマレーシア航空を利用した。
キャリアに乗るのは久方ぶりなので、チェックインカウンターで「窓側と通路側どちらがよろしいですか?」って聞かれただけでちょっと感激。(事前の座席指定は有料だった)
因みに、マレーシア航空の一番安いエコノミークラスでは受託手荷物無料は10㎏までと、他のキャリアに比べると少な目。機内持ち込みは7㎏までOKなので、荷物の合計が17㎏以下に収まるなら利用価値大。
無事チェックインを終え、いざ出国ゲートへ!
関空を利用するのは、約半年振り。久しぶりの関西国際空港はリニューアルされて、めっちゃ綺麗になっとるΣ(・ω・ノ)ノ!
出国審査場を通過するとこんな風景 |
寛ぎながら充電もできるベンチ |
お洒落なディオールカフェ |
高級感あふれるディオールのカフェには誰もいなかったけど、新しくできたお食事処はどこも賑わっていた。
かなり外国人観光客を意識した造りになっているように見受けられる。
一通り見物して、まだ少し時間は早いけど、搭乗ゲートの方へ移動。
シャトル乗り場までは、扉の向こうに無機質な通路が延々と続いており、何だか秘密基地にでも通じていそうな怪しげな雰囲気。そしてひたすら遠い...。
シャトル乗り場へ続く扉 |
雰囲気が怪しいww |
シャトル乗り場へ続く通路。遠い....。 |
経由地クアラルンプール行きのマレーシア航空は、出発時刻から少し遅れて関空を離陸。
クアラルンプールまでの飛行時間は約7時間。暇なので、映画を見て時間を潰す。
それほど見たいものもなかったので、適当に中国のサスペンスっぽいのを選んでみた。
ヘッドセットを付けると、音は聞こえるけど何故か人がしゃべっている声だけ聞こえない。何度かコードを抜き差ししてみたり、他のチャンネルに変えてみても同じ。取りあえず人の声以外の音は聞こえているし、こういう仕様なのかと思って諦めたけど、字幕は英語のみだし、イマイチめり込めない。
映画自体は、旅行先で行方不明になった奥さんが、帰って来たけど別人だったという、ちゃんと見たら結構面白そうなストーリーだったと思う。主役は中国三大BLドラマ?”鎮魂”に出てた人だった。後から調べたところによると、割と有名な映画で日本語のタイトルは”妻消えて”というらしい。日本語タイトルのセンスはちょっとアレだけど、サスペンス好きな人にはおススメ。
特別機内食
飛行機の楽しみと言えば、何といってもお食事。
普段は食事の出ないLCCばかり利用しているので、ここぞとばかり、機内食を堪能したい所存。
関空⇒クアラルンプールは、ヴィーガンの特別機内食をリクエストしておいた。
ザ・野菜と炭水化物な特別機内食 |
おやつ |
軽食時には、隣の席に配られたアイスクリームと大きなマフィンを横目にバナナを頬張る。軽食にまで気を使っていただいて大変ありがたいのだが、なんだか不公平感を感じるのは私の我がままだろうか。一緒に提供されたゼリーはゼラチン不使用なため、ほぼジュース。
クアラルンプールで乗り継ぎをして、デリーまでは約5時間半。
クアラルンプール⇒デリー便では、ジャイン食を初めてリクエストしてみた。ジャイン食とは、ジャイナ教徒向けの食事。内容的には≒ヴィーガンだけど、徹底した不殺生を教義とするジャイナ教の人たちは、肉、魚はもとより収穫の際虫を殺してしまう可能性のある根菜類や、発酵食品も禁止されているらしい。
そんな制限の厳しいジャイン食なので、正直あまり期待はしていなかった。
が、しかし、、、。
マレーシア航空のジャイン食 |
箱に直に入れられたエコなレーズン |
それぞれ味付けの異なる2種類の豆とご飯の相性が抜群!めっちゃ美味しい上に、ボリュームもある。ご飯をお代わりしたい衝動を我慢する。
これは今まで食べた機内食の中で、間違いなくNO1。
もちろん、ビジネスやファーストクラスならもっと豪勢な食事が出るのであろうが、ファーストクラスなど縁もゆかりもないエコノミー専用客にとっては十分過ぎるほど十分である。
大満足の機内食を堪能し、飛行機はほぼ定刻通りデリー空港、正式名称インディラガンディー国際空港に到着。
デリー到着
デリーに到着したのは、夜10時前。
以前入国時に必要だったエアスヴィタという事前のオンライン登録やPCRといった煩わしい手続きも必要なくなり、インド入国のハードルはグンと下がったけど、まだまだ観光客は戻っていないのか、それともたまたま到着のタイミングだったのか、イミグレーションのカウンターはガラガラだった。
e-visaでの入国の場合、e-visa専用カウンターがあるはずなので、探したけど見つからない。
取りあえず、外国人専用カウンターで暇そうにしているおじさんに聞いてみようと、手近なカウンターへ行ってみると、”パスポート出せ”というように手を差し出してきたので、パスポートとビザを印刷した紙を渡す。
おじさんは何も言わずにその場で入国審査をしてくれたので、あっけないほどあっさりと入国できた。
荷物のターンテーブルに向かう途中、一番奥にe-visa専用カウンターがあるのが見えた。
インディラガンディー国際空港で過ごす長い夜
入国がスムーズだったので、夜10時過ぎには到着ロビーに出た。
市内行きメトロの最終は11時頃なので、まだ十分間に合う時間。
市内に出てホテルかゲストハウスで一泊という手もあるが、翌日朝6時発の電車をすでにオンラインで予約済みなので、たった数時間のために宿泊費を払うのももったいないという、バックパッカー時代の貧乏癖が出て、今夜は空港で夜明かしすることに決め込んだ。
一度到着ロビーから外に出てしまうと、再び入ることができない。インドと言えど、1月の北インドはまだまだ朝晩の冷え込みが厳しいので、朝まで到着ロビーで過ごす。
空港内には、食事、お手洗い、ATM、WIFI、おまけに充電スペースまで、必要なものは何でも揃っているので、一晩過ごすのに不便はない。
ラウンジも2か所あるので、快適に過ごしたい人はそちらを利用するのもあり。ただ、タイミングによっては一杯の可能性もあるよう。私は利用したことがないので、詳しいことはしらんけど。
旅行好きな人ならみんな持っているらしいプライオリティーパスというものを、未だ持ったことのない私。あったらあったで便利なんだろう、とは思う。
wifi
さて、長い夜を過ごすのに、やはりネット環境は大事。デリーの空港ではwifiが無料で使える。
wifiパスワード発行機 |
インドの電話番号が無いとwifiが使えないといった情報もあるけど、この機械を使えば電話番号が無くてもwifiが使える。
使い方は、パスポートをスキャンするだけと、いたって簡単。パスワードが記載されたレシートのような紙が出てくるので、空港出るまで無くさずに保管しておきましょう。
一度接続すると多分1時間位で時間切れになるけど、私の経験上、同じパスワードで何度でも再接続できるハズ。スマホとタブレットの両方で使えた。
食事
取りあえず暇なので、軽く食事をして時間を潰すことにする。
空港内には両端に2か所のフードコート的な飲食店と真ん中辺りにカフェやイートイン可能なベーカリーもあり、食事には困らない。
端から端まで一通り見物して、グジャラート料理のお店でカマン・ドークラなるものを食べてみた。
カマン・ドークラ |
ひよこ豆のスポンジケーキ |
一見スイーツ系かと思いきや、しっかり食事系の味付け。ケークサレ的な?スポンジケーキ風の軽い見た目とは裏腹に、意外にずっしりとした質量。
生地はひよこ豆で出来ているらしい。機内食に続き豆尽くし。
食事の後は、コーヒーを飲みに、逆の端っこにあったインド料理のファストフードっぽい店へ。
コーヒー飲みながらのんびりしてたら閉店時間になったようで、無言の圧力に負けて場所移動。
営業時間はお店によっても異なるようだけど、夜中にはどこも閉店するみたい。
真夜中の空港
今夜の寝床を探すべく、空いているベンチを探す。
人目に付かない隅っこや奥の方は、すでに先約に占領されている。空港野宿する人はけっこう多い(ほぼインド人)。
壁際の充電台の近くに人のいないベンチがあったので、そこに場所を確保した。
スマホを充電しながらタブレットで動画を見ていると、いつの間にかインド人女性のグループに周りを取り囲まれていた。
恐らく、女子一人で座ってる=”ここ安全そう”、おまけに充電台もあって便利、という心理が働いたのではないかと想像するが、急に周りが賑やかになったので、全然動画に集中できない。
スマホの充電が終わるのを待って、一旦その場を離れ、歯磨きと顔を洗いにトイレに向かう。もちろん荷物は全部持って移動。
空港のトイレはとても綺麗なので、まだインドに慣れていない日本人でも抵抗なく使えると思う。夜は人も少なくて快適。掃除係のおばさんかお姉さんが常駐しているので、安全面でも問題はない。たまに、めっちゃ世話焼いてくれる人に当たると、ちょっと居心地が悪くなるけど。
トイレから出て元居た場所に戻ると、集まっていた女性たちは、おそらく家族であろう、男性グループのいる向いのベンチに移動していた。
ベンチに座ったまま少しウトウトしていると、どこからか話し声が聞こえてきた。周りを見渡しても、誰もいない。
斜め後ろの方からまた声が聞こえたので、そちらの方向を見てみると、声の主発見。
消火器にトランシーバー |
消火器に取り付けられたトランシーバー。充電中のようだけど、声駄々洩れやけど、ええんか?
しばらくすると、探知犬を連れたお巡りさんがやって来て、ベンチの後ろの壁の裏側に入って行った。ワンちゃんも休憩時間らしい。
休憩中 |
空港内は、もちろん一晩中灯りはついているし、警備の警官もいるし、行き来する人、野宿する人も多いしで、夜中でも全く危険な雰囲気はない。
周りの騒音やベンチの固さが気にならなければ、横になって寝ることも可能。実際寝てる人も沢山いる。ただし、その場合は荷物にはくれぐれもご用心。私はいつも、貴重品はお腹にかかえて、大きい荷物は枕にするとか、荷物がどこかしら身体に触れている状態にするようにしている。
結局、消火器に設置されたトランシーバーは、朝まで回収されることなく、時々聞こえてくる声が気になったものの、ベンチに座ったままウトウトしている間に出発の朝がやってきた。
次回、タージマハル弾丸日帰り旅行編に続く。
まとめ
デリー、インディラガンディー国際空港で一泊した時の体験を記事にまとめてみた。
インド行きの飛行機は、特に格安航空券では夜遅くや深夜到着ということも多い。
夜遅くの到着で不安に思う人もいるかもしれないけど、到着ロビーから出なければ、空港内は比較的安全な雰囲気。女子一人でも全く問題なく一晩過ごせた。
空港内にはフードコート、カフェ、ATM、無料wifi、充電スペースなど(+綺麗なトイレ)、必要なものは一通り揃っているので、特に不便は感じなかった。
それでも不安な場合や、ゆっくり寛ぎたい人は、ラウンジを利用するというのも一つの手段。
そうは言っても、やはり海外、そして日本の常識が通用しないインドということは忘れず、くれぐれも安全な旅を心掛けていただきたい。
bon voyaju.
0 件のコメント:
コメントを投稿