2024年11月。
南インド、バンガロールへ渡航予定があり安い航空券を探していたところ、中国東方航空 上海経由コロンボ(スリランカ)行と、スリランカ航空 コロンボーバンガロールの組み合わせが片道合わせて4万円ほどだったので、ネットの口コミを見る限り非常に評判の悪いらしい中国東方航空に乗ってみた。
中国東方航空もスリランカ航空もどちらも一応フルサービスキャリアなので受託手荷物込みでインドまで4万円だと受託手荷物料金を別途払ってLCCに乗るよりも格段に安い。
因みに料金の内訳は、コロンボまで約2万円、コロンボからバンガロールが約2万円。
チケットはどちらもTrip.comで購入。
今回は、この非常に評判の悪い中国東方航空の実情を探るべく、身を挺して搭乗してみた体験談を綴ってみたいと思う。
初めてWEBチェックインの恩恵を受ける
朝9時30分出発の関西国際空港ー上海便に乗るため、関西国際空港へ朝7時頃到着した。
中国東方航空のチェックインカウンターへ行くと、すでに長蛇の列ができていた。カウンター自体はまだオープンしていないようだった。
前日にWEBチェックインを済ませていたのだが、経由地上海までのチェックインしかできず、バゲージスルーでコロンボまで発券するには、この列に並ばなければいけないのか?と朝からゲンナリした。
航空会社の職員さんらしきお姉さんがいたので、事情を話し、この列に並ばなければいけないのか?とダメ元で聞いてみると、WEBチェックイン専用のカウンターでコロンボまで発券できるとのことだったので、誰も並んでいないWEBチェックインのカウンター前で待つ。
まだカウンターはオープンしていないものの、隣の列にはどんどん人が増えているのに、私の後ろには誰も来る人がいないので少し心配になったけど、7時半にようやくカウンターがオープンし、何の問題もなくコロンボまでの搭乗券を発行してもらえた。
所要時間約5分。
他の航空会社だと、WEBでチェックインしていても荷物を預けるのに普通に並んで結局時間がかかるケースが多々あり、常々WEBチェックインのメリットって何なんだろうかと疑問に思っていたが、今回に関してはかなりスムーズで助かった。
WEBチェックインは中国東方航空のサイトから簡単にできた。(フライトによってはできない場合もあるようなので要確認)
搭乗
この日は保安検査も出国ゲートも比較的空いていて、搭乗時間までかなりの余裕ができた。
上海までは約3時間弱のフライトだけど、機内食が出るらしいので食事はパス。特にすることもないのでスマホの充電をしながら搭乗ゲート付近で大人しく待つ。
回りを見ると、さすが中華系航空会社。朝から空港でカップラーメン食べている人たちがいるww。
8時50分頃、搭乗開始。定時が8時45分なのでほぼ時間通りと言っていいだろう。ここまでかなりスムーズ。
機内の様子
機内は普通に綺麗。
足元のスペースも十分あり、窮屈さは感じない。
出発直前まで隣の席に誰も来なかったので内心”ラッキー”と思っていたら、直前になって後ろの席に座っていた中国人とおぼしき女性と、欧米系の男性がなにやら揉めている様子。
どうやら欧米系男性の席に中国人(たぶん)の女性が勝手に座っていたようだった。CAさんが間に入って女性が移動することになったけど、何故か本来の席に戻るのを断固拒否。結局座っていた席の一つ前の席、すなわち私の隣に移動することで解決したらしい。無事解決して何よりだけど、こちらとしてはいい迷惑。フライトの間はずっと大人しくしててくれたからよかったけど。
エンタメ系はあまり面白そうなものがなかった(個人の意見)けど、映画などは日本語字幕で見れるものはなさそうだった。
USB充電は遅いけどちゃんと充電できた。
離陸直前になってもスマホ見てる人が沢山いたけど、特に注意されるようなことはなし。
機内で使えるwifiサービスあり。
試してみると無料で使えるのは10分だけで、それ以上は課金制のようだった。接続が非常に遅いので、ページの読み込みだけで無料の10分終了。
特別機内食①
機内食はあらかじめ特別機内食をリクエストしておいた。
中国東方航空の場合、オンラインでのリクエストができず最寄りのオフィスに電話をしなければならい。日本発だったからよかったけど、海外発だと英語か中国語が堪能じゃないとちょっとハードルが高そう。
大阪のオフィスに電話してみた感じでは、明らかに日本人ではないけど親切な女性が対応してくれて、問題なくリクエストできた。(日本語でOK)
「空港でチェックインの時にちゃんとリクエストが通っているかもう一度確認してくださいね」ってしつこく言われたけど、チェックインの時に向こうから「リクエストされてますよね」と確認があった。CAさん含め、職員さんたちの対応はみな親切。
今回リクエストしたのはベジタリアンミール。
関空ー上海の機内食がこちら
卵×、乳製品〇でリクエストしてみたけど、両方ありか、両方なし(完全ヴィーガン)かの二択しかできないとのこと。
両方ありでオーダーしていたけど、今回はどちらもなしのヴィーガンミールが出てきた。他の航空会社のように細かいメニューがないので、おそらくその時可能なもので対応しているのだろう。
出てきたものは、まさに素材をそのまま活かしましたって感じ。バターもなくてちゃんとマーガリンだった。
唯一調理らしきことがされているのが、手前右側の、ズッキーニ(?)とパプリカのトマトソース和えのようなもの。
フルーツときのこのサラダ以外は、正直あまりおいしいとは言えないけど、決して不味くもないといったレベル。(あくまでも個人の感想)
しかし、2時間弱のフライトでこれだけしっかりした食事が出るのは結構すごいのではないかと思う。
きのこのサラダが予想外に美味しかった。
嗚呼、勘違い。上海、浦東国際空港で乗り継ぎ。
ご飯食べて本読んでたら、あっという間に上海、浦東国際空港に到着。予定時刻より10分遅れくらいだった。
しかし、ここからが長かった...。
着陸はしたものの、機体は滑走路で停止したまま一向に動く気配がない。
ゴールは遥か彼方に |
30分くらい経って、ようやく機体は降機場へ向かってゆっくりと動き始めた。
機体が完全に止まって乗客たちが降りる準備を始めた時、ふと時計を見ると13時前だった。
思わず時計を二度見し、さらにスマホも確認。やはり13時になろうとする時間。
次のフライトの出発時間は13時55分の予定なので13時25分には搭乗していなければならない。
あれっっ?あれれれっっっ????
どこから時間の計算を間違えたのだろうか。この辺りからやや頭がパニック状態で、冷静さが吹っ飛んだ。
とにかく急いで次の搭乗ゲートへ向かわなくては....。
他の国ならいざ知らず、ここは中国。ビザもないし、万一乗り遅れた場合、途方に暮れるほかない。
なかなか進まない列にイライラ、ハラハラしながら急いで飛行機から降り、そこから猛ダッシュでイミグレ方面に向かう(乗り継ぎとイミグレは同じ方面)
案内に従って走っていくと有人の自動ゲートのようなものがあり、長い列ができている。
アライバルの表示は出ているけど、トランスファーの表示がないので、ここからどこへ向かえばいいのか分からない。
しかし、進めるのはこのゲートの先しかなさそうなので、とりあえず並ぶ。
順番がきたので、ゲートを通過する前に横に立っていた係員の人に「トランスファー?」と聞くと、そうだと言われ安心する。
何のためのゲートだったのかイマイチよく分からんが、中へ入ると再び自動ゲートのようなものがあった。こっちは無人。係の人ひとりいたけど、すぐどこかへ行ってしまった。
ここではパスポートと搭乗券をスキャンする必要があるけど、特に難しいこともなく無事通過。
ここを抜けると、次は保安検査場。皆同じ方向なので、まわりの人についていけばOK。
保安検査場に入るとすぐ、水などの液体とライターなど持ち込み禁止品を回収される。その後列に並んで手荷物の検査。この辺は他の空港と同じ。
この最後の関門を通過すれば、もう搭乗ゲートだ。
上海も浦東空港も新しくなってから初めて来たので普段の様子は分からないけど、この日は比較的人が少なかったのではないかと思う。事前に色々情報収集しながら想定していたよりはるかに早くここまで辿り着けた。
ギリギリではあるけど、何とか次のフライトに間に合いそうだとホッとしていたところ、列のずっと後ろの方にスリランカ人とおぼしき老夫婦がいるのが見えた。(ただの勘だけど雰囲気や服装からしてそうかなぁと)
中国東方航空のボーディングパスを持っているのが見えたので、おそらく同じフライトに乗る人たちではないかと思ったけど、慌てふためいている私と違って、あちらは全然余裕でのんびりしている。
「あんなにのんびりしていて大丈夫なのかな?」といらぬ心配をしながらふと気づいた。自分の馬鹿さ加減に。
中国と日本の間には1時間の時差がある、ということをすっかり忘れていた。
空港についてから大急ぎでここまで来たので、まだwifiも繋いでいなかったし、機内アナウンスも元からなかったのか聞き逃したのか、腕時計もそのままにしていたので、現時刻13時過ぎだと思っていたのは、実は現地時間の12時過ぎだった。
冷静になってスマホをwifiに繋ぐと、正確な現地時間が表示された。
こんな初歩的な間違いは、後にも先にも初めてだ。朝早い出発のため昨晩は2時間くらいしか寝られなかったからだと一応言い訳をしておこう。
誰も気づいていないだろうけど、一人で恥ずかしくなった。
浦東国際空港で搭乗待ち。
次の搭乗時間まで1時間ほど時間ができたけど、猛ダッシュと気疲れであまりうろうろする元気もなく、搭乗ゲート付近をプラプラして時間を潰す。
喫煙者の方はこちらへ |
やたら長いエスカレーターで下へ |
好奇心で下へ降りてみると、上階のロビーと同じように待合の椅子や充電付きのテーブルがあり、外に喫煙所があった。
充電できるテーブルは人気で、ここはほぼ満席だった。
小腹が空いたので、上に戻ってお土産屋でお菓子を買う。
中国や東南アジアの中華系スーパーでよくある量り売りの駄菓子が売っていたので、気になるものを少しづつチョイスしてみた。
イメージ画像 |
慎重に選んでみた結果、上の写真だけで約800円。かなりの空港価格ではあるけど、いろんなものをちょっとづつ試せるし、中国らしいものも色々あって楽しい。
免税店や飲食店も充実しているらしいけど、特に欲しいものも食べたいものもなかったので、詳しいレポートができずスンマセン。🙇
最後に、浦東空港ではwifiも簡単に使えた。
機械やインフォメーションで登録が必要などの情報を見たけど、接続して画面の表示に従ってパスポートの写真を撮影したら認証されて使えるようになった。
しかし、国際空港といえど中国だけあってGoogleが使えない。使ってないけど、インスタやLINE、Xなんかも使えないらしい。
Google Chrom開いて検索かけたら、突然中国語の検索サイトに切り替わって中国語でしか検索できなくなった。
VPN使ったら普通に使えるようになった。
ゴミの分別などもきちんとされていて、概して綺麗な空港だったけど、こういうところや、ロビーでカップラーメン啜っている人たちに中国らしさを感じずにいられない。
上海からコロンボへ/特別機内食②
コロンボへのフライトも基本関空ー上海とあまり変わらず、詳細は省略。今回は時間が長い分、ブランケットの貸し出しがあった。
定刻通りならコロンボまでは約7時間半だけど、過去のフライト情報を見る限り少し早めに到着することが多いようだ。
コロンボ行の機内食はこちら
今回はゆで卵が入っていた。
真ん中の黄色いのは卵ではなくポテトのスフレ風な何か。上海行よりこっちのほうが格段に美味しかった。
パンにはバターもマーガリンもなく、何故か使用用途不明なコーヒーフレッシュ(パンのとなりの白い容器)がついていた。
上海行もコロンボ行も、ホットドリンクの提供はなかった。
映画も見た限り上海行とラインナップは同じ。
コロンボ到着
最終目的地コロンボへは定刻通り19時に到着した。
お釈迦様がお出迎え |
コロンボのバンダラナイケ国際空港でお約束のお釈迦様のお出迎えを受けて、今回の中国東方航空搭乗機はこれにて終了。お疲れさまでした。
まとめと感想
中国東方航空に搭乗するのは、正確には今回が初めてではなかった。
とは言え、前回乗ったのはもう遥か昔、まだインターネットもあまり普及していなかった時代。
その頃は今のようにネットで簡単に口コミの検索などもできなかったので、事前情報が乏しい分あまり深く考えることもなく安いというだけで利用したように思う。
何分昔のことなので、細かいことまでは覚えていないが、特段嫌な思いをしたという記憶もなく、ただ機内で配られたクルミのお菓子がめちゃめちゃ美味しくて感激したというくらいの印象しかない。
なので、今回も中国東方航空を利用すること自体にあまり抵抗はなかったけれど、改めてネットで情報収集してみるとあまりの評判の悪さに驚いた。
実際乗ってみた感想としては、特に危険も感じないし、CAさん達も普通に感じが良かったし、機内でも不快に感じることもなく、いたって普通の飛行機だった。
トイレは利用していないので不明。
機内食はフライトによって差があるのではないかと思うが、特別機内食に関しては選択肢が少ないという点で充実度はかなり低い。
恐らく悪い評判の一因として、乗客のマナーの悪さというのも大きいのではないかと思う。今回のフライトに限っては目立って態度の悪い人や騒がしい人もおらず、これに関しては運としか言いようがないように思うし、中華系に限ったことでもないと思う。
あと一つ付け加えるとすれば、情報や口コミが簡単に見られるようになったことで、固定概念の植え付け的なものもあるのではないかと個人的には思うところ。
私的な意見ではあるが、総合的にまた乗りたいかと言われれば「値段次第」。安かったら全然あり。
あと、上海での乗り継ぎについては、一度入国が必要だとか、入国手続き~乗り換えにかなり時間と手間がかかるようなことを色々な情報で見聞きしていたので覚悟をして挑んでみたけど、実際は入国する必要もなく(もちろんビザや書類等も不要)、あっけないほど簡単かつスムーズに乗り継ぎできた。(2024年11月時点での体験)
普段は主にLCC利用している節約派旅行者の感想なので、そこのところを踏まえた上で参考にしてみてください。
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